残念ながらデリヘル店の支払いにクレジットカードを使用することに対して抵抗を持っている人は数多くいます。
スキミング犯罪やなりすましなど、風俗店でカード使用をしたがために過去に起こった犯罪のイメージが色濃く残っているためです。
クレジットカードの不正使用の総額は平成26年の一年間で
約113.9億円
にものぼると言われています。
≪クレジットカード不正使用被害の発生状況≫
※ (参考)日本クレジット協会の調査
このように、クレジットカードによる犯罪は数多く報告されており、特に風俗業界は性サービスを行うというイメージからより利用を控える傾向があります。
クレジットカードの不正利用は店舗側にも被害がある
クレジット決済による不正利用は一件、カードユーザーのみに被害が出ると思われる方もい
ますが、店舗側にも大きな被害になります。
例えば、自分がデリヘル店でなりすましをしたクレジットカードの不正利用があったとします。そうすると、実際に請求がいくのは本当のカードユーザーになりますが、このユーザーは当然カード会社に自分が使用したわけではないと訴えます。
カード会社に不正利用が認められた場合、被害にあったカードユーザーに支払い義務はなくなり、本来、カード会社から入金されるはずだった金額が店舗には支払われなくなります。
このことを通称【チャージバック】と言いますが、このチャージバックがあまりにも重なって発生すれば、雇っているデリヘル嬢には給料を支払えないですし、広告料金も払えなくなります。
甚大なる被害を被ってしまった場合には倒産もありえるでしょう。
クレジットカードの不正利用は店舗側も十分な注意が必要になるのです。
不正利用を防ぐためにICチップ決済が義務化?
現在、経済産業省でクレジットカードの不正使用を防ぐために、ICチップ付きクレジットカードの読み取り端末を導入することを義務化させる動きがあるようです。
ICチップ決済とは?
従来のクレジットカード決済はカード裏面にある磁気ストライプを使って決済を行っておりました。この磁気ストライプはカード情報を簡単に読み取れてしまうので犯罪抑止には効果が薄いことが欠点でした。
対してICチップを利用したクレジットカードですと、カード情報をICチップに暗号化して格納しており、専用の読み取り機でしか読み取りができなくなります。
さらに、ストライプ式ですとサインでの決済を行っておりましたが、ICチップでは暗証番号を入力してもらうようになります。
サインと異なり、暗証番号であれば本人以外は知らないということもありより不正利用を防止すると言われています。
クレジット決済加盟店もICチップ読み取り機の導入が必要
不正防止のためにICチップ付きクレジットカードの決済が必須になるということは、クレジットカード決済加盟店側も読み取り機の導入を義務化されることになります。
今まで、磁気ストライプの読み取りしかできない決済端末を使用してきた店舗は早急にICチップに対応した端末を準備する必要があります。
特にスマートフォンを利用した機種は一部を除いて、ICチップ未対応のものが多いです。
クレジットカード決済を導入しても、決済ができなければ全くの無駄になりますし、今までクレジット払いを行ってきたリピーター客もカードが使えないという理由で離れていく可能性があります。
法律で義務化された直後にあわてて導入を考えても他の店舗とバッティングしてすぐに導入できないケースも考えられます。
顧客現象を防ぐためにも早め早めに対処していくようにしておきましょう。
用語参照
【ICカード】
ICチップを組み込んだカード。構造上ICカードの複製は極めて困難であると共に、演算機能を利用してオフラインで、偽造カードの検知やカード使用者の本人確認が可能であり、セキュリティ面で磁気カードより格段に優れる。ICチップのインタフェースによって接触型と非接触型に大別される。ICとはIntegrated Circuitの略。
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